模型を運ぶことができないことが判明



高校受験の屈辱と、父親から大学生になったら家から出て暮らせと言われていたこともあって、志望校は自然と県外の大学を選定した。先の生活のことなど一切検討もせず、目先に合格に邁進、合格切符を手にしたのであるが、前述のとおり、県外に出て人生をリセットできるといういわゆる大学デビューをどうやって実行しようか、、そしてもうひとつはこれまでの膨大なコレクションをどうやって運ぼうかという相反する悩みをかかえることとなった。

3月の東京の大学の結果を見てから下宿探しを始めた。もちろん事前の情報収集などしていないし、父がこの春に退職したこともあってワンルームマンションという選択肢は最初から頭になかった。ようするにお金が無かったのである。結局お世話になることに決めたO寮は家賃1万9000円。4畳半。風呂なし。トイレなし。コイン式ガスコンロが一階の共同キッチンにあり。これが大学生活のスタートだった。もちろん寮にはこわーい先輩たちもいっしょ。新歓コンパは地獄らしい。(汗)これまで体育会的上下関係の風にまったく吹かれていないのでその雰囲気すらわからず、喜びと恐怖のいりまじったなにやら複雑な心境であった。

4畳半では模型コレクションを運び込むことは出来ず、まずは物理的条件により、搬入を断念もともと父から学生時代の貧乏話は聞いていたのでまあこんなもんかと普通に考えていたが、世間的には珍しい生活スタイルだったようだ。ワンルームマンションだったらどうなっていたかわからない。ただし、オタクそのものは捨てきれなかったので、戦車マガジンの別冊の「クルスク ダスライヒの奮戦」や「ティーガーT重戦車」「4号戦車とバリエーション」などの雑誌を箱に詰めて下宿に送ったのだ。少なくとも部屋にいるときはオタクをする気満々だったのだ。しかし、実際に最初にやったのはエロビデオを好きなだけ見ることだったが・・・(笑)

 
 
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