小林源文先生の本との出会い


僕が第二次大戦中の、特にドイツ軍やソ連軍の戦車模型に本格的にのめりこむきっかけは病院に寄った帰りのバス待ちの際に入った本屋で手に取った小林源文先生の本「PanzerVor !」である。3月の、高校生活の始まる前だったと記憶している。とにかく衝撃だった。漫画でもなく劇画と表現したらよいのだろうか、まるで海外の人が書いたような絵。これまで見たことのない迫力のある絵にぐいぐいとひきこまれてしまったのである。

模型を単なる造形物と見るならば付属の人形も不要だろう。だが、僕は機械を動かしていた人がいて、その人がいたからこそ、機械は動き、物語が生み出される。そうして生まれた数々の物語に思いを馳せるタイプの人間なのだ。小林源文先生の本を読み、あたまの中で情景をイメージし、おおいに刺激を受けて製作した模型はやはりドイツ戦車でした。多くの人が彼の劇画を見ておなじ道をたどったことでしょう。

タイガーT型はまさしく「鋼鉄の死神」の主人公ミハエル・ヴィットマンです。高校生のときの愛読書で台詞を完璧におぼえていました。4号戦車(長砲身)を作ったのはもちろんバウアー大尉の「黒騎士物語」の影響ですね。「街道上の怪物」の影響を受けてフィンランド軍仕様のV号突撃砲も作りましたし、KV-1を買ったのも本書の影響です。ZbvではV号戦車を作りました。その後、「炎の騎士」あたりからちょっとペンのタッチが変わってきたのかなあと感じ出してその後は大学合格と共に一時期模型オタクから離れてしまったので忘れていたのですが、社会人になってから書店で偶然「バルバロッサ作戦」、「ブラウ作戦」、「タイフーン作戦」「ツィタデル作戦」を購入しました。完全にライフワーク化してますよね。
ツィタデル作戦 タイフーン作戦 バルバロッサ作戦

そういえば、黒騎士物語の主人公の口癖である「俺のケツをなめろっ!」てのが個人的にヒットでしたね。この黒騎士物語はお勧めです。
   
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